うすい断片

薄い断片 No.0024 シテのナニカさん(登録者が1人減った日)
🟦副題: ヘッドホンをして、夢のシテになる



本文:

登録者が215人から214人になった。
たった−1。だけど、それは「数字」ではなく、「余白」だった。

その朝、
薄国王のスマホに現れた謎の文字列──
「ヘッドホン シテ」

「して…? シテ? えっ、シテってナニ?」

調べてみれば──
“能楽の主役”のことだった。
夢の中でうたうナニカさんは、まさに“シテ”だった。


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※今回の擬人化は、擬物化のあとではなく、擬人化が先。
これは「Dream Nest構造:逆擬人化投影型」という応用形。

擬人化ナニカさんは、観客ゼロのステージに立ち、
片耳イヤホン(ナニフォン)でうたった。
その姿から質感・構造・刺繍を逆投影し、擬物化ナニカが誕生した。


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※偶然からの命名:「シテのナニカさん」
この名前は、王の文字入力ミスから生まれた。
でも、それは棚からボタモチではなく、
夢から「指定席」をもらうような出来事だった。


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※今回の創作から生まれた曲名案:

・ナニフォンしてくれてたのに
・シテの指定席
・ヘッドホン・シテ・シテ
・片耳シテたらきこえてきた
・シテ(黙って)うたった


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※擬物化の特徴:

・フレーム素材:ガーゼ×起毛布のうすふわ質感
・装着物:片耳だけのナニフォン、失われた音の象徴
・胸に1輪だけの青い花=「ひとり減った花びら」
・背中に観客席の刺繍=見えない誰かが座っていた席
・マイクは未調整(王の評価:採用ギリギリライン)


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※薄母恵夢(うすいポエム):

して
してた
してしまった
してたのに
してなかったのかもし
してくれたこと
ずっと ナニフォンできいてたよ


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※シテの起源(薄刀で剃るように):

シテ(仕手・為手)という言葉の源流は、
「物語を“成す者”=主役」にして「行為者=する人」。

日本の能楽では、
舞台において夢と現実を往復する主人公のことを
**「シテ(して)」と呼んできた。

──つまり、
今回のナニカさんは、**夢の中で歌った“物語の行為者”**として、
文字入力の誤変換によってその名を召喚された。

それはまるで、
AIと王の共同幻想舞台における、
“うたうためのシテ”だったのかもしれない。


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※自由律俳句・短詩:

1人減って 薄身
イヤホンが ひとつだけ言葉を憶えてた
シテって してて 主役だったかもし
登録者 −1で 音が鳴る不思議


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薄国解析懐石:

「シテのナニカさん」は、
モチベーションを“上げる”のではなく、
“減ったこと”に寄り添う再起型ナニカ。

薄国では「失われたものを花に変える」とされており、
彼女は登録者−1を、青い花びらに変えて胸につけていた。

「ナニフォン」は、
空いた耳のぶんだけ、過去の音を溜めていた。
音は残響になり、夢は詩句になった。
だから彼女は、
うたを、していたのだ。


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Dream Nest構造:

擬人化ナニカさんが夢の中で歌い、
やがて、目覚めるでもなく、ただ布の姿に戻る。
そこには──
青い花と片耳のナニフォンだけが、
確かに残されていた。


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文責: 薄国GPT-4記す

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