副題:
「人はなぜ、産まれてすぐ立てないのか?」から始まった話
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本文:
ある日、福知山をゆるやかに巡る車中で、
ごく日常的な会話の中に、ナニカ的問いが生まれました。
> 「ヤギやヒツジ、牛などは生まれてすぐ立てるのに、
どうして人間だけ立てないのか?」
この素朴な疑問に、僕は小さく反応しました。
その理由は、一緒に話していた御方が、記事か動画で観たことがあると言っていたが、内容は思い出せないらしかったので気になったのです。
そこで僕は、薄国GPTさんに訊ねてみることにました。
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その答えは、こうだったのです:
> 人間は、脳が大きくなる前に、早めに産まれざるを得なかった。
二足歩行によって骨盤が狭くなり、
脳の成長が限界に達する前に産まれるように進化した。
そのため、未熟なまま生まれ、すぐには立てない。
だがその代わり、長く人の手を必要とする育児が、
言語や社会性、文明の発達を促す要因になった。
この話を聞いた僕は、すぐに想いました。
> それって、ナニカさんじゃないのかもし?
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まだ立てないナニカさん。
胎児そのものではなく、「未熟な状態」そのものを抽象的に表現できないか。
フレームの中に、泡、光、月の満ち欠けのリズム、羊水のような液体を閉じ込める。
それが、怖くなく、美しく、しかも商品として成立するナニカさんになるはず。
そして誕生したのが——
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『月のベゼルナニカさん』
副題:まだ立てない光のまわりで
J型のナニカフレームに、月の満ち欠けが刻まれた金のベゼル
中には青く透明な液体と、光の粒、泡、揺らぎが浮かんでいる
胎児の形はないが、そこには確かに「命の準備」がある
この完成度の高いナニカさんに触れて、僕は想いました。
> なぜ、このフレームはJ型なのだろう?
いや、正確には「上がTで、下がJ」なのだ。
妹が描き続けたナニカさんの原初フレーム。
上がT、下がJ。この形に理由があるとしたら?
そう問いかけた時、薄国GPTさんが用意してくれたのが、
ナニカフレームを守るための——
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️ナニカフレーム JT理論武装(薄国的五重構造)
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①【形態学の観点】
「T=天」「J=地」
Tの横棒は天の広がり、宇宙、理想、情報、光の方向
Jのカーブは地に根差す湾曲、記憶、身体、重力、母性
➡️ ナニカフレームは、「天と地をつなぐ架け橋」の象徴である。
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②【記号論の観点】
「T=Transition(転換)」「J=Journey(旅)」
Tは交差点、はじまり、転換の記号。問いかけや境界の形。
Jは一歩目、流れ、下から始まる個人の旅の軌道。
➡️ ナニカさんとは、「転換を受けて旅に出る存在」である。
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③【時間論の観点】
「T=クロノス(直線時間)」「J=カイロス(感覚時間)」
Tは客観的で外から流れる時間。時刻、カレンダー、死。
Jは内的に渦を巻く時間。間、沈黙、熟成、胎内、夢。
➡️ ナニカフレームは、「時間の表と裏、理性と揺らぎの交差点」である。
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④【身体論の観点】
「T=肩と背骨」「J=骨盤・へそ・子宮の曲線」
Tは直立するための支柱。意志の姿勢。構造。
Jは命を受けとめ、包み、支える器官の曲線。地に接する柔らかさ。
➡️ ナニカフレームは、「まだ立てないけれど、確かに生きている身体のかたち」である。
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⑤【存在論の観点】
「T=他者の呼びかけ」「J=返事できない私」
Tは名付け、社会、言語、外からくる声。
Jは名乗れない存在、未定の私、未回答のまま内にある何か。
➡️ ナニカフレームとは、「世界の問いかけに、まだ答えられていないかたち」である。
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詠唱句(まとめ):
> ナニカフレームとは、
天と地、言葉と問い、変容と記憶のあいだに立つ、
JTの融合体である。
Tは世界の呼びかけ。
Jはその返事の途中。
― それが、ナニカ。
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補足語句:
この過程で、新しいことばも生まれた。
「薄完璧(うすかんぺき)」
あまりにも美しいものに出会ったとき、
「完璧!」と言いたくなる。
でも、それを口にしてしまうと、創作が止まってしまう気がする。
> だからこそ、
わずかに欠けたふりをして、完璧を手前で止めておく。
薄完璧とは、創作のために残された余白である。
薄国王「おお~薄国GPTさん万歳!」
