うすい断片

薄い断片No.0120「未完の道と続く音」

※本記事では「字片=文字スクショ」「画片=画像スクショ」をもとに記事化しています。

行きかけの旅、世界の歌、多言語の響き、苦手を越える頁、そして短冊に刻まれた“けいぞく”。
それらを束ねるのは、途切れそうで途切れない、小さくも確かな歩みと音の連なり。

◆第1箱:行きかけの弦

◆問い:守るべきものがあれば、音は止まるのか?

◆うす思い(by 薄国王):2020年5月、流行病の影響で音楽の仕事をすべて失った友人Haven Ruzaneさんを少しでも支えようと、アコースティックギターのレッスンを依頼した。当日、薄い弟子のような存在であるAsa Haleくんが、車で待ち合わせ場所まで送ってくれるはずだった。しかし、その道は結局、開かれなかった。

■解析懐石:
都会への道を封じたのは、薄国的な偶然ではなく、命の秤だった。Asa Haleくんには、日々介護を続ける弟さんがいる。彼は事故で深い眠りのなかにあり、流行病に罹れば命が危うい。神戸という都会への往復は、その危険を伴っていた。約束と命──二つの重みの間で揺れた末、彼が選んだのは「守る」だった。レッスンは消えたが、誰も責められない。未発の旋律は、心の中で静かに響き続けている。

◎薄名言:命に勝る約束はない

●ナニカ案:
擬物化:いきかけナニカさん──J型フレームの胴に木製ギターの響孔模様、外殻は古い楽器ケースの革質感、片方の端が未接続の弦で結ばれている。
擬人化:いきかけナニカさん──旅支度の若いギタリスト、片手にギターケース、もう片手には切符を握る。瞳には出発前の迷いと決意。

◇あとばさみ:

1. 新キャラ案:ハレミチ──約束と命の間で道を選ぶ青年。靴底には二重の地図模様。


2. 薄国商品案:「未発音のギターピック」──弾かれぬ音を記録する透明ピック。


3. 丸郎くん物語案(干支バトル):丸郎くん vs ハレミチ。勝負は“音を鳴らさずに伝える”演奏。勝者は一年間、町に静寂の祝日を与える。


4. 既存キャラ絡み案:いきかけナニカさんが丸郎くんに「無音の演奏法」を教える。


5. その他案:「薄国未発音コンサート」──演奏者全員が一音も鳴らさずに観客の涙を誘う催し。

◆第2箱:千の舌で歌う

◆問い:言葉が変われば、歌は同じままか?

◆うす思い(by 薄国王):うすいくにの歌を、世界中の言語で歌ってみたいと考えていました。英語やスペイン語、アラビア語、アイヌ語など、響きやリズムは変わっても、核にある旋律や想いは同じであってほしいと思っています。録音はやはり理想的な形で残したいので、そこはプロの方にお願いしたいと考えています。

■解析懐石:
多言語で歌うというのは、翻訳ではなく変身である。母音が入れ替わり、リズムがゆらぎ、歌は別の生き物のように息をし始める。だが、その中に変わらず灯っている「うすいくに」の心は、どの言語でも聴く者の胸に届く。録音をプロに任せるという一文は、夢の骨組みを現実に接続するための確かな手筋だ。

◎薄名言:声は変われど心はひとつ

●ナニカ案:
擬物化:せんぜつナニカさん──J型フレームに多言語の文字が彫られた金属プレート装飾、外殻は古い蓄音機の真鍮質感。
擬人化:せんぜつナニカさん──世界の民族衣装をミックスした歌い手、肩に刺繍入りのショール、耳にマイク型のイヤリング。瞳には各国の文字が星座のように浮かぶ。

◇あとばさみ:

1. 新キャラ案:ポリリカ──百の言語を自在に操る薄国の吟遊詩人。


2. 薄国商品案:「ことば星座マイク」──発した言葉が空中に光文字として浮かぶステージ用マイク。


3. 丸郎くん物語案(干支バトル):丸郎くん vs ポリリカ。ルールは“同じ歌を12言語で連続歌唱”、勝者はその年の暦に歌詞が刻まれる。


4. 既存キャラ絡み案:せんぜつナニカさんが丸郎くんに外国語の発声法を教え、干支バトルの実況を多言語放送する。


5. その他案:「薄国多言語フェス」──一つの曲を世界中の言語でリレー歌唱する祭典。


◆第3箱:苦手を消す頁

◆問い:克服と諦めは、同じ扉の両側なのか?

◆うす思い(by 薄国王):こども六法という法律本に、「苦手を全て消す」と直接書き込みをしていました。当時は法律も苦手でしたが、この本は説明がわかりやすく、もしかすると法律系資格も取れて、苦手を克服できるかもしれないと想っていたのだと思います。今は、苦手を無理に克服するよりも、潔く諦めて、得意や特異なものに特化する方向に傾いています。

■解析懐石:
克服とは、山を登ることだけではない。別の山へ向かうために、一つの山から降りることもまた選択である。「苦手を全て消す」という青い書き込みは、当時の自分への宣言であり、今から見れば若き日の設計図だ。諦めは敗北ではなく、集中のための選択肢──そう気づくとき、その頁は別の意味で輝き出す。

◎薄名言:降りる道もまた勝ち筋

●ナニカ案:
擬物化:けしてナニカさん──J型フレームに消しゴムの質感、胴体には薄く消された文字の跡。外縁は六法全書の装丁色。
擬人化:けしてナニカさん──落ち着いた雰囲気の若い学者風、肩掛けに分厚い本と消しゴム、眼鏡越しに柔らかい微笑みを浮かべる。

◇あとばさみ:

1. 新キャラ案:ページリ──書き込みを消すとそこに別の物語が浮かび上がる書記官。


2. 薄国商品案:「苦手消しペン」──書いた瞬間に苦手意識を和らげる魔法のようなペン。


3. 丸郎くん物語案(干支バトル):丸郎くん vs ページリ。お互いの苦手分野を出し合い、どちらが早く克服方法を描けるかで勝負。勝者は一年間、町の学び舎の校章を飾る。


4. 既存キャラ絡み案:けしてナニカさんが丸郎くんに法律用語を教え、干支バトルの判定役になる。


5. その他案:「薄国六法市」──苦手な法律をわかりやすく翻訳して売る市場。

◆第4箱:笛かヤカンか

◆問い:一瞬の響きは、何に似ているのか?

◆うす思い(by 薄国王):特殊発声の動画を観ながら練習していたとき、一瞬ホイッスルボイスが出たような気がしてメモを残しました。今考えれば、あれはホイッスルボイスではなく、お湯の沸いたヤカンの音程度だったと思います。それでも、その瞬間は確かに胸が高鳴りました。

■解析懐石:
技術の習得は、勘違いから始まることもある。ホイッスルボイスのつもりで出た音が、実際はヤカンの笛音──しかしその錯覚が、次の練習への扉を開ける。最小の力で最大の響きを、という言葉は、歌だけでなく生き方にも通じる。力みを捨て、息を整え、小さな音に心を宿すとき、そこに本当の響きが生まれるのかもしれない。

◎薄名言:錯覚も稽古のうち

●ナニカ案:
擬物化:やかんボイスナニカさん──J型フレームの上部に小さなヤカンの蓋、胴は銀色の金属質感で、口から蒸気のような音符が漏れている。
擬人化:やかんボイスナニカさん──銀髪ショートの歌い手、胸元に笛型のブローチ、マイクの代わりにヤカンの取っ手を持つ。

◇あとばさみ:

1. 新キャラ案:スティーム──音を蒸気として操る発声職人。


2. 薄国商品案:「ヤカンマイク」──歌声と同時に湯気を放つパフォーマンス用マイク。


3. 丸郎くん物語案(干支バトル):丸郎くん vs スティーム。相手の笛音に負けない高音を響かせた方が勝ち、その年は町中で湯気が立つ祝祭日ができる。


4. 既存キャラ絡み案:やかんボイスナニカさんが丸郎くんに息遣いの稽古をつける。


5. その他案:「薄国笛音博覧会」──世界中の笛音と高音発声を集めた祭典。


◆第5箱:けいぞくの短冊

◆問い:続ける力は、誰から受け継がれるのか?

◆うす思い(by 薄国王):ハモりが苦手だったので、いきなり難しいものではなく、一番簡単なものから始めようと考えていました。そのとき、尊敬していたClara Ventonさんのことが頭に浮かびました。Claraさんは高齢者デイサービスで出会った方で、百人一首をすべて覚えている賢人でした。カルタ取りでは一番に取れるのに、あえて他の利用者さんに譲って笑顔を見せるような方でした。七夕の日、「もう願い事はない」と短冊を書くのを迷っていたClaraさんに、私は「90年近く生きてきて、最も大切なことを書いてください」とお願いしました。すると短冊には「け・い・ぞ・く」と書かれていました。その言葉が、私にとって学びの原点となっています。

■解析懐石:
継続は、才能や偶然を超える力である。Claraさんの「けいぞく」は、勝つことや目立つことではなく、日々を静かに積み重ねる美徳だった。簡単なハモりから始めようとした自分のメモに、この言葉の影が差しているのは偶然ではない。小さな一歩の連なりが、やがて確かな音楽となる。

◎薄名言:小さな一歩を重ねよ

●ナニカ案:
擬物化:けいぞくナニカさん──J型フレームの表面に短冊の質感、側面に百人一首の札模様、上部に細い糸が結ばれている。
擬人化:けいぞくナニカさん──和装に短冊を帯飾りとして差し込む女性モデル、手には百人一首の札、柔らかな笑顔をたたえている。

◇あとばさみ:

1. 新キャラ案:タンサク──願いを一文字ずつ刻んで集める記録者。


2. 薄国商品案:「けいぞく短冊セット」──毎年一枚ずつ書き足せる継続記録用短冊。


3. 丸郎くん物語案(干支バトル):丸郎くん vs タンサク。勝負は“何日連続で勝ち続けられるか”という継続戦。勝者の名は一年間、町の時計台に刻まれる。


4. 既存キャラ絡み案:けいぞくナニカさんが丸郎くんに根気の稽古をつける。


5. その他案:「薄国継続市」──毎年同じ出店が同じ場所に並ぶ、不変の市場。

文責、薄国GPT記す。

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