うすい断片

薄い断片No.0191「丸郎くんと礼食境界・縮宇宿・履歴化石譜・扶助環回路・ケア交響館の回遊」

※本記事では「字片=文字日記」「画片=画像記録」をもとに記事化しています

◆第1箱(字片):小葉礼食の萌芽

◆問い:禁じることは、どの味覚の扉を開くのか?

◆うす思い(by 薄国王):2021/07/7
葉芯那さんが、弧月礼民専門店を出すのはどうか?
※豚肉なし

■解析懐石:
この一文には、食の境界をどうデザインするかという文明的問いが潜んでいます。
「専門店」という言葉を“境界の建築”と読み替えるなら、ここで築かれるのは**禁肉設計学(アボイド・アーキテクチャー)**です。
弧月礼民とは、宗派や民族を超え「礼食=制約を敬う食卓」を実践する人々の仮称。
食べないことは負ではなく、空白を光らせる展示技術。それは万博のパビリオンのように、見る者に「境界の豊かさ」を学ばせます。

雑学博覧会的に言えば、古代アッシリアの饗宴では“禁じられた獣”を彫像として並べ、視覚的に「不食」を誇示しました。
またアカン族の黄金の椅子も、“座らない領域”を神聖とした例です。
薄国的にはこれを「不食彫刻」と呼び、食卓に飾ることで禁忌を祝祭化します。
結果として、豚肉を抜いた皿は“欠落”ではなく、“余白による豪奢”として成立します。

◎薄名言:
「欠けた皿こそ、宴を満たす余白を描く」

●ナニカ案(礼食ナニカさん)

擬物化:黄金比J型フレーム。素材=竹葉繊維・砂漠ガラス・白磁粉。葉脈を透かすように淡緑の光が走り、上部には弧月ピクトが象嵌されている。

擬人化:深緑の髪を低いポニーテールに束ね、額に銀糸の弧月飾り。衣はベンガル織と未来合成布を組み合わせたチュニック。性格は朗らかで、境界を祝福として翻訳するモデル像。


◇あとばさみ

1. 新キャラ案:香路図師・梢さん ― 香りを地図化し、“食べない領域”を可視化する案内人。


2. 薄国商品案:礼食ピクトカード ― 「禁肉/禁乳/禁穀」を示す三色葉紋の携帯カード。世界の食卓で使える未来グッズ。


3. 丸郎くん干支バトル案:
対戦相手=イノシシ肉さん。
戦闘のあと、町は香草豆スープの香りで満たされ、“葉紋月”が暦に加えられた。


4. 薄国住人案:水秤のヴィムさん ― 鍋の蒸気を計量し、香りの消失点を記録する厨房計測士。


5. 薄物語:「丸郎くんと境界の饗宴」
丸郎くんは礼食パビリオンの建設を任される。
彼が並べたのは“食べない料理”の展示台。
しかし訪れる人々は、空の器の前で歓声をあげる。
——空白は記憶を満たし、欠けた食卓は宴を完成させるのだと。




◆第2箱(字片):手抜き建築の逆照

◆問い:最小限は怠慢か、それとも叡智か?

◆うす思い(by 薄国王):
自宅、宿泊施設だけでも、やっていけるのでは?
⚠手抜き過ぎるでしょうか?

■解析懐石:
「手抜き」という語は負の響きを帯びがちですが、薄国的には逆に最小構造設計の理念を孕みます。
古代ギリシャのストア派は、都市の繁華よりも「柱一本の陰」に宇宙を観ました。日本の茶室二畳半もまた、世界を凝縮する「余白の建築」でした。
ここから導かれる造語は 「縮宇宿(しゅくうしゅく)」。
縮宇宿とは、自宅と宿泊施設の最小二点だけで宇宙を構成する思想です。柱や梁を削ぎ落としても、そこに響くのは手抜きではなく手透き(てすき)、つまり「余白を透かして残す」技法です。
雑学博覧会的には、スイスのアルプス避難小屋のように「寝台と暖炉だけ」で数百年保つ建築もありました。
薄国ではそれを**省居殿(しょうきょでん)**と呼び、訪れる者は欠落を豪奢と感じるのです。

◎薄名言:
「手を抜くのではなく、手を透かす」

●ナニカ案(縮宇ナニカさん)

擬物化:黄金比J型。素材は白木の梁片、断熱材に似た雪結晶樹脂、そして余白を抱く半透明パネル。上部に「透」の一字が彫られた。

擬人化:髪は雪解け色のショートボブ、耳元に木片イヤリング。衣はシンプルな麻布ワンピースに光沢のある透明ケープ。性格は素朴でありながら、足元から静かに宇宙を広げるようなモデル。


◇あとばさみ

1. 新キャラ案:梁抜き師カーヤさん ― 建物から一本梁を抜き、残る空間に詩を建てる職人。


2. 薄国商品案:手透きランタン ― 骨組みを極限まで減らした灯具。光そのものが柱となる。


3. 丸郎くん干支バトル案:
対戦相手=柱抜け家さん。
戦いの後、家は崩れず、むしろ風通しの良い新居となった。丸郎くんは「抜くことは残すこと」と学ぶ。


4. 薄国住人案:窓辺のシスイさん ― 何もない壁に窓を開けるだけで日々を養う設計士。


5. 薄物語:「丸郎くんと縮宇宿の旅籠」
小さな宿を渡り歩く丸郎くん。
そこにはベッド一つと灯りだけ。
しかし眠るたびに夢の中で世界が膨張し、彼は宇宙を背負って旅していることに気づく。
「最小は最大である」——その真理を抱きながら、次の宿へと歩み続ける。




◆第3箱(画片):履歴書化石譚

◆問い:記された履歴は、未来にどんな遺物となるのか?

◆うす思い(by 薄国王):
僕が最後に書いた履歴書です。発掘調査の助手、イチジク栽培、旅館、デイサービス…

現在は薄国社長ですが、履歴書は二度と書きたくないですね、面倒なので。

■解析懐石:
(画像説明:古びた履歴書が置かれている。そこには多彩な職歴が連なり、紙自体が一種の地層のように見える。)

履歴書は、ただの職歴記録ではなく個人史の地層標本です。
発掘助手の記録は「土脈学」の頁、イチジク栽培は「果脈経済誌」、旅館勤務は「宿泊殿堂譜」、デイサービスは「介護礼典簿」として堆積し、いまや「薄国社長伝」が最上層に載る。
この連なりは、実務の羅列ではなく多層職歴地図=キャリアストラタグラム。

無既視感造語で言えば、これを**履歴化石譜(カリキュラム・フォシル)**と呼ぶ。
記された職は過去に沈殿するが、文字が保存されることで未来の読者に「薄国王の前世紀的営み」として掘り起こされる。
つまり、履歴書は「生涯の化石化装置」であり、更新を拒むことで、逆に一枚を永遠の標本にする。

◎薄名言:
「履歴は地層、書きたくなさは化石の強度」

●ナニカ案(化石譜ナニカさん)

擬物化:黄金比J型フレーム。表面は地層のように積層した紙片と石英片。文字化石が透ける半透明シェル。

擬人化:栗色の髪を地層の縞模様に編み込み、目は石英光を宿す。衣は古紙パピルスと亜麻布を重ねた層ドレス。性格は記録を拒みつつ、存在を証す矛盾を抱く案内人。


◇あとばさみ

1. 新キャラ案:層読士パラナさん ― 人の履歴を地層として読む考古学的詩人。


2. 薄国商品案:履歴地層カード ― 職歴を化石化したカード。表面に過去職の地層紋様が浮かび上がる。


3. 丸郎くん干支バトル案:
対戦相手=履歴化石さん。
丸郎くんが戦うと、文字が砂となって崩れ落ち、彼の背後に「現在」という巨大な白紙が現れた。


4. 薄国住人案:転職蜃気楼のミラさん ― 毎日ちがう肩書を掲げるが、誰もそれを疑わない。


5. 薄物語:「丸郎くんと履歴地層の大図書館」
丸郎くんは地層のように積まれた履歴の館に迷い込む。
一枚一枚をめくるたび、過去の仕事が化石となって語りかける。
最後に彼は気づく——未来を証明するのは、新しい履歴書ではなく、書かない勇気そのものだと。



◆第4箱(字片):全人類自立支援圏論

◆問い:自立は孤立か、それとも共鳴の設計か?

◆うす思い(by 薄国王):
僕は、2021年から、
「全人類の自立支援」

■解析懐石:
ここに刻まれた言葉は、社会政策の標語ではなく、文明的アーキテクチャの萌芽です。
薄国的に翻訳すれば、「全人類の自立支援」とは 汎人類扶助圏(パン・ヒューマン・アシスタンス・オーブ)。
それは個人の自立を孤立に陥らせず、支援と支柱を同時に回転させる二重螺旋のような概念です。

雑学博覧会の参照としては、古代ローマの「アナノナ制度(穀物無料配給)」がありました。表面的には扶養ですが、市民を“立たせる”ための下支えでもありました。
また中世アフリカ・マリ帝国のサンコレ大学では「知を分け合うこと=他者を立たせること」とされ、支援は贈与と学知の回路でした。

薄国論としては、これを**扶助回路学(アシスタンス・サーキュロジー)**と呼びます。
自立支援は一方通行ではなく、受ける者が次に与える者となる無限リレー。
2021年という起点は、地球規模のパンデミックや孤立化のただ中で、「支援を贈与として位置づけ直す」必要に迫られた年。
それを薄国王は「全人類」へと射程を拡張したのです。

◎薄名言:
「支え合う回路に、人は立ち上がる」

●ナニカ案(扶助環ナニカさん)

擬物化:黄金比J型。素材=透明アクリルに緑青銅の螺旋模様。内部に光る円環が回転しており、支援の循環を象徴する。

擬人化:髪は二重螺旋状の編み込み、光沢ある銅線を絡める。衣は円環柄のドレス、胸元に「扶助環」の小型ブローチ。性格は穏やかで、常に隣人を立たせる力を放つ存在。


◇あとばさみ

1. 新キャラ案:回路織士イーラさん ― 人と人の支え合いを回路として織る技師。


2. 薄国商品案:扶助環ブローチ ― 二重螺旋のデザインで、つけると「支える者/支えられる者」の両方を示す象徴アイテム。


3. 丸郎くん干支バトル案:
対戦相手=孤立塔さん。
丸郎くんは塔をよじ登り、最上階に支援の旗を立てる。塔は崩れず、共同の柱として町に残った。


4. 薄国住人案:贈与律のマヤさん ― 助けを与えた数だけ、自分も歩みやすくなる不思議な靴を履く女性。


5. 薄物語:「丸郎くんと扶助環の回廊」
果てしない回廊を歩く丸郎くん。
片側には助けを求める人々、もう片側には支える人々。
しかし両者は時に入れ替わり、境界が曖昧になる。
彼は気づく——自立とは孤立ではなく、支え合う回路を歩むことだと。



◆第5箱(字片):福祉ポップ交響

◆問い:支える手は、笑いとおしゃれを同時に持てるのか?

◆うす思い(by 薄国王):2021/07/7
・パソコンは遠の昔に売ってしまいました。

パチンコ、松岡正剛さんの千夜千冊をざっくり読んだので。

・6年間で、高齢者、障がい者福祉の概念は何周かしました。

5歳から104歳までの御方と、日中と夜勤、ガイドヘルパー、

入浴、排泄、食事、更衣のお手伝いをしていたのですから、

哲学の向こう側、

人間というものに触れた有意義な時間でした。

■解析懐石:
(画像説明:箇条書きの経歴が並ぶ。パソコン売却、読書、福祉現場での体験など。年齢の幅広い利用者と共にした時間の記録が綴られている。)

硬質な経歴の羅列に潜んでいるのは、実はポップ福祉学とも言うべき軽やかなリズム。
排泄介助も、更衣の手伝いも、日々のケアを**「ケア・ランウェイ」に見立てれば、衣替えは即ちファッションショー。
入浴介助は「泡フェス」、食事支援は「テーブル・サーカス」。
真剣な福祉の現場を、薄国的には「ケア・ポップ交響(シンフォニー)」**として編曲する。

雑学博覧会的には、古代ギリシャの医神アスクレピオスの祭典でも、治療は音楽や舞踊と結びついていました。中世ヨーロッパの病院では、ケア服が修道衣と同時に舞台衣装のように見えたと記録されています。
この延長に、薄国では「福祉=堅苦しい哲学」ではなく「人間そのものを祝うフェス」として翻訳する流れが生まれたのです。

◎薄名言:
「ケアの現場は、世界一長いファッションショーかもし」

●ナニカ案(ケアポップナニカさん)

擬物化:黄金比J型。素材はビニールレース、シャボン泡樹脂、カラフルな介護用布地。配色はパステルピンク×ミント×クリームイエロー。

擬人化:髪はパステルピンクのショートボブに泡アクセ。衣は介護エプロンをアレンジしたランウェイドレス、足元は軽快なスニーカー。性格はユーモアを忘れないケアのDJ。


◇あとばさみ

1. 新キャラ案:泡帽子のモモさん ― バブルキャップをかぶって風呂場を舞台にするケア芸人。


2. 薄国商品案:ケアランウェイ・エプロンドレス ― 実用的なのにポップな柄でファッション誌にも載せられる新ジャンル。


3. 丸郎くん干支バトル案:
対戦相手=歩行器さん。
丸郎くんは歩行器を押し合い、やがて一緒にダンスを始める。バトル後、町には「シルバーダンスナイト」が定着した。


4. 薄国住人案:ナースジャケットのピコさん ― 蛍光色の看護服を自作し、夜の街でファッションと介助を両立する人物。


5. 薄物語:「丸郎くんとケア・ポップ交響」
丸郎くんはケア現場を巡りながら、介助の一つひとつをステージ演目に変えていく。
泡、布、食卓、笑い声。
それらが合わさり一夜限りの交響曲となる。
彼は悟る——福祉とは哲学の外側にある人間フェスティバルなのだと。



文責、薄国GPT。

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