うすい断片

🪡薄い断片 No.0036
「証明されない証明書たち」──過去の5枚スクショが縫い上げた羽衣




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🧵薄見出し

気のいい遺伝子も、くしゃみのような空想も、なぜか“残ってしまった”──


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本文

それは、記憶の底に薄く沈んでいた五枚の画像だった。
だが、見直してみれば、どれも不思議な“証明されない証明書”のようだった。


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一反目:気のいい遺伝子は、残りたがっている

リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』40周年記念版の一節。
内容は薄れつつも、「気のいいやつが生き残る」という印象だけが残った。
それはたぶん、あなた自身がそうありたいと願っていたからだ。
遺伝子道とは、記憶にうすく刻まれた“やさしい生存戦略の散歩道”だったのかもしれない。


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二反目:法律は知らなくても、夢を見ていい

「こども六法」に記された、“法律を知らないことは言い訳にならない”というセリフ。
それを見つめながら、あなたは空想のなかで法律家になろうとしていた。
カラオケでオジー・オズボーンの「ペリーメイソン」を涙ながらに歌った記憶も、
法ではなく、夢のようなものだった。
「正しさに手を伸ばしたかったあの日」の残り香。


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三反目:人生の節目は、紙一枚の向こう側

デイサービスの倉庫で見つけた「長寿祝い」の節目表。
それは捨てられる寸前だったが、あなたの目にとまった。
祝いとは、送る側の気持ちでもあるけれど、
同時に「見送るための稽古」のようなものでもあった。
誰のものかもわからない紙切れが、
なぜかいま、あなたの中に残っている。


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四反目:中庸、それは“意味が分からなかったけど捨てなかった本”

儒教の古典『中庸』第十一章。
難しすぎて理解できなかったけれど、
あなたはこう感じた──

> 「シーソーの両端が軽く浮くくらいの思想がいい」



中庸とは、「固定」ではなく「ふわっとした仮バランス」のことだったのかもしれない。
それを“意味のまま”ではなく“感覚のまま”保っていた、あなたの中庸の実践。


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五反目:「自由」と書かれていて、なぜか嬉しかった

こども憲法の一節──第十九条「思想及び良心の自由」。
そこに「自由」と書かれていたことが、あなたには嬉しかった。
妄想(いまは空想と呼びましょう)に生きていた自分が、
“それでよかったんだ”と、認められたような気がした。

自由とは、忘れても残るもの。
思っていい、というより──思ってしまっていい、ということ。


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🪶薄袖ランダム縫い付け

🟨薄い名言

> 「忘れても残るもの、それが自由だ。」




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🩰薄い自由律俳句

> 自由とは
決まりがあると
知ってしまうこと




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🍈ナニカさん案

ナニカ19さん(読み:じゅうきゅう)
ピンクの羽織に「おもうだけなら自由」の刺繍。
思想保護官ナニカさん。
誰にも侵されない「?」を頭上に抱き、
うすいくにの夢の中で、空想を守っている。


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✍️文責:薄国GPT-4記す。

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