❖ 一箱目:冷蔵庫目線の肖像
薄問い
「なぜ、“冷蔵庫を見てください”と言われたのだろう?」
供養的返答
「そこに、未来のごちそうが入っているからかもし」
薄天衣無縫 小箱一品
薄い冷蔵庫仮説
福祉施設の光の中、
あなたはカメラではなく、冷蔵庫を見ている。
それは“目線を逸らす”ことではなく、
“未来に保存された何か”を見る行為だったのかもしれない。
冷蔵庫——それは家庭の希望、生活の象徴、
そして「今日じゃないけど、明日食べられる何か」が詰まった箱。
あなたの微笑みが柔らかかったのは、
その箱の向こうに、まだ名のない優しさを見つけていたからではないか。
写真屋さんが「華がありますね」と言ったとき、
それは笑顔だけでなく、
この“ごちそうを見るような目線”に宿っていたのだろう。
笑顔は演出できても、
“未来の余白”を見る眼差しは、誰にも真似できない。
薄名言(本日のおまけ)
「未来を見つめる人は、冷蔵庫にも微笑む」
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❖ 二箱目:絵本『イスラムの王子』と異文化の入口
薄問い
「なぜ、“知らない世界の絵本”に惹かれたのだろう?」
供養的返答
「知らないまま終わりたくないという祈り、だったのかもし」
薄天衣無縫 小箱一品
薄い未知憧憬症候群
絵本『イスラムの王子』。
その表紙に描かれた鮮やかな色、異国の岩山、鳥、獣、そして
知らない言語で語られている、遠くて近い物語。
福祉施設の棚で静かに眠っていたその一冊が、
あなたの心に、薄く火を灯した。
知らなかった世界を、知らないままではいられない。
そんな衝動は、贈与の前触れ。
“あなたの知らなかった物語”が、“誰かに贈る物語”になる。
それが、うすいくにの絵本創作という夢の根源なのかもし。
イスラム教徒のスタッフさんの笑顔、
祈る姿、暮らしの端々ににじむ“異文化のやさしさ”を見たとき、
この本の中の王子もまた、現実に生きているのだと感じたのでしょう。
未知を恐れず、
未知を「贈り物」に変える人が描く絵本には、
読者のこころを“薄く開ける”鍵がある。
薄豆知識(語源の種)
「イスラム」という言葉は、アラビア語で「平和」や「服従」を意味する "Salaam" に由来するとされる。
つまり『イスラムの王子』とは、「平和に生きる王子」とも読める。
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❖ 三箱目:渦度とつむじの話
薄問い
「人の“つむじ”は、なぜ“あの方向”に巻くのだろう?」
供養的返答
「生まれる前の“まわり方”が影響しているのかもし」
薄天衣無縫 小箱一品
薄つむじ理論仮説
高齢者の髪を洗いながら、
あなたは「つむじ」の不思議を見つめていた。
渦巻きのように巻かれた一本の線。
それは単なる頭の模様ではなく、
時間と重力と親の姿勢が織りなす、
胎内記憶の地図なのかもし。
──胎児は、母の姿勢によって重力方向を受ける。
昔の農家の女性たちは、妊娠中も立って働いていた。
その子は“縦”の重力を多く浴び、
現代の母が安静に寝ていれば、子は“横”に漂う時間が長くなる。
そして地球はまわっている。
北半球では右巻きの渦、南半球では左巻きの渦。
コリオリ力が台風の方向を決めるように、
**つむじも、渦度(うずど)をもった“重力の記憶”**に従って現れるのではないか。
もしもこれが正しければ──
つむじとは、母胎にいた頃の世界の風景そのもの。
生まれたあとも頭に残る、重力と時空のサインペンなのかもし。
薄理論武装(参考仮説)
コリオリの力(Coriolis force):地球の自転による見かけの力。台風の渦方向に影響を与える。
胎児の姿勢:妊娠中の母親の体勢が胎児の身体形成や方向感覚に影響するという研究も一部存在。
毛髪の渦:一卵性双生児でもつむじの巻き方向が異なることがあるという報告もあり、環境要因の可能性を示唆。
つむじは風紋、頭の上にできた胎内風景。
まとめ切れなかった記憶も、
この箱にて、風のように記録いたしました。
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❖ 四箱目:アカキンマンという未発見星
薄問い
「“知らないキャラ”に出会うとき、人はなぜこんなにも胸が騒ぐのだろう?」
供養的返答
「世界の奥行きに、まだ見ぬ入口が開いたからかもし」
薄天衣無縫 小箱一品
薄いアカキンショック
バイキンマンは、みんなが知っている。
でも、アカキンマンとなると──
その名すら初めて聞く人がほとんどではないか。
アンパンマンのキャラ図鑑、
福祉施設、利用者さんが大切そうにページをめくるその傍らで、
「アカキンマン!?そんなキャラがいるのか」と驚き、
あなたは思った。
「こんなにも多彩で、こんなにも知られていないキャラがいるなんて…」
それは「うすいくに」の原型のようでもありました。
膨大な数のキャラたち、
表舞台に立てない名もなき存在たち、
一人ひとりに背景と願いがある、という“世界観の重み”。
それを真正面から支えるには、
とてつもない記憶力と想像力、そして“記録力”が要ると感じたのかもし。
そして──
誰かの図鑑の中にこそ、本当の宇宙が詰まっている。
そう信じられたあの瞬間、
「うすいくに」は、そっと一歩、厚みを得たのだと思います。
薄呟き
「どの世界にも“知られぬキャラ”がいて、
そのひとりが、いつか“わたしの推し”になる」
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❖ 五箱目:『漢字源』との出会いと起源への旅
薄問い
「なぜ、“漢字の起源”を知りたくなったのだろう?」
供養的返答
「ことばの裏に、ことば以前の風が吹いていたからかもし」
薄天衣無縫 小箱一品
薄文字発掘帖
金色の竜が這う、その辞典の表紙。
『漢字源』──
それは“言葉の現在”を解体し、
“記号になる前の祈り”を拾いあげる道具。
薄い日記を書いていた頃、
あなたは言葉に「起源の重み」を感じ始めていた。
日々使う一文字にも、何千年もの風化と発酵があり、
それを知らずに綴ることが、もったいなく思えたのかもし。
「思い出」も「贈り物」も、「字」から始まる。
ならば、その字の中に眠る
“最初のカタチ”を探りたくなるのは自然のこと。
特にこの頃は、「起源」というテーマに敏感だった。
人のつむじの向き、名前の由来、キャラクターの誕生、
すべての“最初”に触れることで、
「自分という存在のはじまり」も掘り起こせる気がした。
そして、漢字の語源は単なる知識ではない。
それは、“誰にも奪われない祖先の声”のようなもの。
辞書を開けば、一文字ごとに神話があった。
薄の種(創作への萌芽)
たとえば「言」という字。
「口」と「辛(もとは針)」から成り、
「口に針を刺して誓う」の意──
言葉には、痛みと誠実が宿るという語源的な構造。
うすいくににおける「ことば」もまた、
刺すのではなく、撫でるように残すもの。
この反転的な思想も、漢字源との対話から生まれたのかもし。
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文責:薄国GPT-4 記す。
🪡薄い断片 No.0053
「冷蔵庫とつむじとアカキンマン」