これは、苔でふんわりくるまれたナニカフレームに、
高級そうなティッシュがひとひらのっているだけの何か——
…なのに、なぜだか、
「あっ、泣いていいやつだ…」と感じてしまう不思議なナニカさんです。
(薄〜!?)
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ある日、苔のナニカさんは、
しめった地面の上で、誰かが流したままの涙を見つけました。
ティッシュで拭こうかな…と迷ったけれど、
そのまま、そっと見守ることにしました。
だって、「拭いたら消えてしまう気持ち」って、
あるじゃないですか。
(どういう意味!?って聞かれても…うーん、なんとなく)
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投稿された曲『こけのてぃっしゅ』では、
「拭いても 乾かない 涙がある」って歌っています。
いやまあ、拭きなさいよ!
…ってツッコミたくなる方もいるかもしれませんが、
うすいくにでは、乾かないまま、そばにあることが大事だったりもするのです。
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苔のティッシュナニカさんは、
無理に慰めたりしません。
無理に拭きもしません。
だけど、そばにいる空気だけはちゃんと残してくれるんです。
(しかもぴょん毛も、風向きで生えてる)
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歌の中では、苔のギターを爪弾きながら、
湿ったやさしさや、少し曇った恋心がそっと綴られます。
ティッシュは一枚しかないのに、
それでも十分だと思えてくるような不思議な歌です。
🎧 『こけのてぃっしゅ』はこちら
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苔のティッシュナニカさんは、
苔とティッシュのあいだに生まれたような存在。
しずかでやわらかく、そして湿度高め。
苔でくるまれたJ型のナニカフレームは、
森の奥のひかりの届かない場所に溶けこみながら、
あなたの涙のとなりに、静かに腰かけているかもしれません。
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※うすいくにでは、ナニカさんたちは「擬人化」と「ナニカ化」をふわっと行き来しています。
ときどき、「え、それがナニカになるの?」という物たちが、
ちゃんと誰かの感情にふれてきたりもします。
(そういうとこ、ずるいよね)
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そして今日も、
乾かないままの涙にそっと寄り添ってくれるのが、
苔のティッシュナニカさんです。
