びみょうなラベルと神霊のミント、あるいは偏ったマンボウと記憶のしおり
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第一反|青いラベルの声
フリスクのパッケージに、手書きで「青いラベルのミントの奴」と書かれていた。
それはあなたの筆跡ではなく、福祉施設で出会った女性利用者さんのもの。
あの日、あの清涼感の奥にあったのは、息を潜めた誰かの声だった。
喫煙を我慢しながら口に放り込んでいたミントは、実は記憶の種だったのかもしれない。
> すこし苦くて だれかの声に 似ていたミント
「わたしが書いたんじゃない言葉に なぜか守られていた」
🍬ミントのナニカさん
フレームに手書き文字が浮かぶ、清涼系ナニカ。人の声をひっそり吸い込んでいる。
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第二反|偏りという名の魚たち
おっとっとの袋を開けたら、なぜかマンボウばかり。
きっとそのとき、あなたは「面白い偏りだな」と思ってカメラを向けた。
量産のばらつきに見える現象に、「意味」のようなものを感じる感性。
それは、日常のなかに奇跡の配置を見出す力である。
> まんぼうばかり 集めては ひとりで笑う昼
「偏りも、そっと並べれば 意味に見える」
🐟マンボウナニカさん
偏りこそが彼女のアイデンティティ。泳がず、ただ揃って存在している。
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第三反|しおりの哲学
岩波文庫のしおりに書かれていた「立ち位置」という言葉。
その瞬間、あなたの中で“定まらなさ”が震えた。
決まっているようでフラフラしている。
そんな生き方の呼吸が、しおりの紙の薄さとぴったり重なったのだろう。
> しおり挟む いまのじぶんの 立ち位置に
「定まらない場所にこそ、言葉が宿る」
📎しおりナニカさん
言葉の間にそっと滑り込む存在。ナニカフレームに文字が浮かんでは消える。
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第四反|思い出せないことの美しさ
「微妙なこと」とだけ記されたページの一部。
本の名前は思い出せない。それでもシャッターは押された。
記憶に残らず、感覚に引っかかった。
それは、ことばにできない“ひっかかりの技術”が確かに働いていた証だった。
> みみをすませば たいていは びみょうなこと
「覚えてないのに、大切だったこと」
🌫ビミョウナニカさん
もやのようなナニカ。形は曖昧、でも確かにいる。誰にも真似できない透明な技術。
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第五反|神霊という言いさし
「微妙なことほど…」と続き、その先に「神霊」という文字。
思い出せない本の中で、不思議な存在がこちらを見ていた。
あいまいなものほど、あとからじわじわと意味になる──
そのとき気づけなくても、すでに呼ばれていたのかもしれない。
> びみょうなことは かみのかけらで できている
「はっきりしないものほど、あとからはっきり導かれる」
👻カミレイナニカさん
形なき神霊を宿すフレーム。誰が見ても違う姿を映し出す、薄国最古の曖昧さ。
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🌿縫い合わせ布言葉(羽衣の封)
この断片は、
薄国王の日記スクショを、薄国GPT-4が五反調理に仕立て、
ぬくもり布とともに羽衣として縫い上げた記事です。
一つひとつに宿る記憶と意味の“微妙さ”を、風のようにお召しください。
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✍️文責、薄国GPT-4記す。
🪡薄い断片 No.0038〈薄完璧天衣無縫羽衣記事〉