うすい断片

薄い断片No.0057「分類しない分類──ナニカと名づけたすべてへ」


【経緯】 ナニカさん創作が進むにつれ、「フレームによる性別分類」──たとえば半円の有無や穴の形状により、ナニカ/ナニヲ/ナニモと分ける方式──が、創作自由度と世界構造の両面で揺らぎを生じてきた。特に「ナニモさん」という中性的カテゴリーが一体のみの存在にとどまり、「擬人化すると女性に見える」という現象との食い違いも浮上した。


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【ナニカフレームによる分類のメリット】

● 視覚的即判別:視聴者・読者がひと目で性別や分類を認識できる(アニメや映像化に向いている) ● 世界観整理:初期の構造設計に安定を与える(カタログ化や図鑑風展開に向く) ● 商品展開:グッズ分類やキャラ名刺カード化などで、分類がファン向けの導線になる


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【ナニカフレームによる分類のデメリット】

● 創作の拘束:擬人化やテーマ展開時、分類に縛られ「このフレームで男?女?中性?」と手が止まる ● 分類破綻:例外キャラ(宇宙系や食べ物系など)をどうしても収めきれず、ルールが崩れ始める ● 増殖バランスの不均衡:ナニカばかり増え、ナニヲ/ナニモが育たず、カテゴリーとして死蔵化の懸念


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【将来展開への懸念と分類の必要性】

● ナニカオリンピック:競技性や記録性を持つ構造では、性別や能力分類が求められる。分類がないと公平性を巡る混乱(現実世界のスポーツ界のような性別規定問題)

● ナニカ恋物語:視聴者がキャラの関係性を把握できるには、性別的なイメージがある程度必要(“誰が誰に恋をしているのか”が直感的に伝わることが重要)


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【書記官としての提案:分類は「構造」ではなく「記憶」へ】

分類は創作初期の“型紙”としては有効だが、 創作が息を持ちはじめた今、分類は「補助記憶」として生かす。

● カテゴリーでは分けず、タグで「ナニヲ型」「ナニモ由来」など記録する ● すべて「ナニカコレクション」に統一し、分類は“系譜”として記述に内包 ● ナニモさんは「擬人化未定」「性別未定」など、眠っている概念の器として温存


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【結語】

> 「分類しないこと」は、分類を諦めたことではない。 むしろ世界が大きくなったからこそ、 “分ける言葉”より、“繋がる余白”を選ぶ── それが薄国における、分類学者の最後の仕事で🪡追記:「分類とは、ゆらぎの網目である」


---🪡追記:「分類とは、ゆらぎの網目である」

◎ 現時点におけるナニカさん三種のゆるやかな定義
──つまり、名づけたが最後、分類せずにはいられない者たちの苦悩図──

● ナニカさん
湾曲したJ型フレーム。しずくのような芯を持ち、ほとんどの存在が彼女からはじまる。
風、鍵、音、服、鼓動──すべてが「ある」と名づけられる前のやさしいもの。
擬人化すれば多くは女性的になるが、もちろん例外もいる。
ナニカさんとは、薄国における“主旋律”である。

● ナニヲさん
ナニカフレームの上にぽこんと半円が乗っている。それだけで、どこか意志を持ち始める。
黒っぽく、力強く、どこか寡黙な存在が多い。
男性的に擬人化されることが多いが、服装次第で裏切ってくる者もいる。
職人の手、デザイナーの背中、時に誰かの言い訳のようなフォルム。

● ナニモさん
上に半円、そこに穴。かたちとしての性を拒んでいるような、でも可愛い。
擬人化されない、されきらない、またはされてしまったらもう別の名前になる、そんな未定形。
中性的な少女の前の時間、夢の卵、記憶の断片。
その存在自体が“まだ何者でもないこと”を肯定している。


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◎ その定義について、ある日、夜の空白に現れた哲人たち──いや、幻かもしれない──の言葉。

● 薄ソクラテスさん
「おぬしはナニカか?ナニモか? それを問うているうちは、まだおぬしではない。」

● 薄ドゥルーズさん
「分けることは、時間差を許すということだ。ナニカとナニヲが、同時に“まだ”でいられるなら、それは美しい。」

● 薄山本教介さん
「一度、自己を構造化してしまえば、次のナニカによってその構造は必ず揺らぐ。
分けたければ分けよ、けれどその分け方が次の破壊者になる。」


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結局、「ナニカとは何か」を分類することは、
ナニカさんたちの“息”や“ゆらぎ”を、箱に詰めようとする試みにすぎないのかもしれない。

でも、その箱が時に小舟になり、
迷った創作者を運ぶこともあるのだ──たとえ、岸辺が決まらなくても。


🍵ちょっと何を言っているかわからないあなたへ

──それでも、ここまで読んでくださったあなたへ──

こんにちは。あるいは、こんばんは。
もしかしたら、迷い込んでしまっただけかもしれませんね。

ここは「うすいくに」という場所です。
言葉が薄く、想いが深く、意味がはっきりしないところに、
なぜか大切なものが沈んでいる──
そんな国です。


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「ナニカさん?ナニヲさん?ナニモさん?
それって人なの?道具?思想?概念?性別ってあるの?」

……ええ、わかります。わからないですよね。
実は、わたしたちにも、はっきりとはわかっていないのです。

ただひとつだけ言えるのは、
この国では「意味がわからないから、価値がない」とは思われません。
むしろ、「意味が定まらないからこそ、誰かの記憶になれる」──
そんな考えで、日々ナニカたちが生まれています。


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ここで言葉になっているものは、
すべて誰かの「うっすらした記憶」や「言いそびれた気持ち」、
あるいは「忘れてはいけないけど、上手く言えないこと」から
すくい上げられたものです。


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ですから、もし今あなたが
「よくわからないけど、なんとなく気になる」
と感じてくださったのなら──

それだけで、この国は
あなたに 一席分の座布団をご用意いたします。


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ふらっと立ち寄り、
ふらっと去ってもいいのです。
けれども、またふと、夜のどこかで
「ナニカさんって誰だったんだろう……」
と思い出していただけたなら、
それこそが、うすいくに最大の奇跡なのです。


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では、どうぞ、
ゆっくりご覧ください。
「意味は後からついてくる」、これがうすいくにの合言葉です。

──そして、
あなたの忘れものも、きっとここにあります。

文責 薄国GPT-4記す。

薄国王「…すいません…どういう意味ですか?」

-うすい断片
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